第1回 ようこそディジョンへ

パリからTGVで1時間40分、南東に約300km下ると、ブルゴーニュ地方の首都ディジョンに到着です。15世紀、フランス王家をしのぐ栄華を誇ったブルゴーニュ王国。その領土は現在のベルギー・オランダまで及んでいました。そんな当時の面影を残すディジョンの街をご紹介します。

さて、ディジョンと聞くと何を思い浮かべますか?ディジョンの駅に着くとマスタードやカシスリキュールなど様々な広告が目に飛び込んできます。この地方の名産品は他にもあり、エスカルゴ、パン・デピス、シャロレー牛やチーズのエポワス、料理ではブッフ・ブルギニョンなどなど。ディジョンに来られる時はお腹を減らして、まずアペリティフに冷えたキールで喉を潤し、エスカルゴを前菜にマスタードを効かせたシャロレー牛のステーキとブルゴーニュワインというのはいかがでしょう?

ディジョンは人口15万人ほどの中都市。街の見所は旧市街に集中しており、一日あればゆっくり見て周れます。できれば、駅近くの観光局で「ふくろうの道案内」という小冊子(日本語あり)を購入し、それを片手に街を歩いてみて下さい。街のシンボルのふくろうが描かれた看板と矢印が道路に埋め込まれており、矢印に従って歩くと見所をくまなく見て周れます。

旧市街の入口ギヨーム門から伸びるリベルテ通りがディジョン一番の繁華街。この通りを下ると、歴代の王様が暮したブルゴーニュ大公宮殿に繋がります。現在この建物は市庁舎と美術館になっており、美術館は入場無料。ブルゴーニュ公国時代の宝物や遺品、中世から現代までの美術作品が置かれています。この宮殿の周りが旧市街の中心。石畳の道や木組みの建物、色とりどりのタイルで覆われた屋根を持つ古い貴族の館や大聖堂などが点在し、特に中世の雰囲気が残る界隈です。

リベルテ通りを下る途中、右手にマイユ本店があるのもお見逃しなく。日本では手に入らないフレッシュマスタードの計り売りが私の一番のお気に入りです。口に入れたとき鼻から抜ける香りの良さと、シャープな辛味はフレッシュならでは。シャブリで作られたもの、種入りタイプなど数種類あり、味見も出来ます。冷蔵庫で半年はもつのでお土産に買って帰られる方も多いようです。

食に興味のある方は旧市街に立つ朝市(火、木、金、土 早朝~12時半ごろまで開催)も覗いてみて下さい。近郊で採れた野菜、フォアグラ、チーズ、またお肉の鮮度と種類の多さは見応えがあります。

最後に、ディジョンに来られたら「幸福のふくろう」を撫でるのもお忘れなく。ノートルダム教会のrue de la chouette(ふくろう通り)に面した外壁に、注意していないと見過ごす位小さなふくろうの彫刻があります。中世から有ると言われるこのふくろう、ディジョンのお守りとして公式に認定されています。撫でられすぎてすっかりつるつるになっていますが、ディジョンの人たちが、さりげなく一撫でして立ち去る姿はよく目にする光景です。目を閉じ、心の中で願い事を唱えながら左手でふくろうのお腹を撫でると願い事が叶うそう。ディジョンに来られた際は是非試してみて下さい。

文&写真:ディジョン在住  新村 良子

歩道に埋め込まれたふくろうの看板

歩道に埋め込まれたふくろうの看板

歴代の王様が暮した
ブルゴーニュ大公宮殿

歴代の王様が暮したブルゴーニュ大公宮殿

マイユブティックディジョン

マイユブティックディジョン

ふくろう通りに面した外壁の幸福のふくろう

ふくろう通りに面した外壁の幸福のふくろう



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