第2回 ワイン祭りとクリスマス

1月も半ばを過ぎると木々の葉もすっかり落ち、街行く人の服装は真冬並に。 パリより300kmも南方なのに、フランスで1,2位を争う程の寒冷地。11月に入ると気温はぐっと下がり、0℃や零下の日も珍しくありません。周りを山 地に囲まれたディジョンを含むコート・ドール県は、夏は暑く、冬は寒く、朝晩の寒暖差も大きい盆地気候。これが美味しいブルゴーニュワインを生む条件なの だと思うと諦め?もつきます。

それに秋から冬にかけてのこの時期、実はブルゴーニュが一番美しい季節なのです。カラっと晴れた日が多く、空気は澄み、紅葉も色鮮やかで、街を散歩してい るだけでとてもいい気持ちに。ディジョンからちょっと足を延ばすとロマネ・コンティなど有名ワインを生み出すコート・ドール(黄金の丘)と呼ばれるぶどう 畑の丘に辿り着きます。連なるぶどう畑の丘全体が黄金色に紅葉している様は、感動的です。

寒くなり始めたこの季節の楽しみは、いよいよ新酒が飲めるということでしょうか。ボジョレ・ヌーボー解禁日は11月の第3木曜日。そして第3金・土・日 は、ディジョンの隣町ボーヌでの「栄光の3日間」というワイン祭りが。このお祭りのクライマックスはオスピス・ド・ボーヌのワイン競売会です。今年収穫さ れたぶどうで作られた新酒がまだ樽の中で熟成中にもかかわらず、オークションにかけられ、世界中から集まったバイヤー、愛好家たちによって競り落とされて いきます。この価格がその年のブルゴーニュワインの価格の動向を占う一面もあり、注目されます。値段は大体一樽(ワイン約300本分)3000~6500 ユーロ( 約50~100万円)。オークションと同様、事前に行われる樽からの試飲会にも誰でも参加できます(有料)。あと何年後にはどんなワインに成熟していくの だろうか、一体幾らで競り落とされるのだろうかと想像しながら試飲するのは楽しくてお薦めです。

ボジョレ・ヌーボー解禁日当日、ディジョン市内は意外にも静かで、日本のお祭り騒ぎのような興奮した空気はあまり感じられませんでした。カフェやレストラ ンでもヌーボーを注文するお客様は少ない様子。でもワインショップやスーパーに行くと大量に陳列されていて、沢山のお客さんが買っていく姿を発見。どちら かというと家でみんなで楽しむのがディジョン風の楽しみ方なのでしょう。

新酒も楽しんだら、次の楽しみはクリスマスです。街の通りや広場にイルミネーションの飾り付けが始まり、ショーウィンドウもクリスマス一色に。郵便局では 特設会場が登場し、プレゼントやクリスマスカードの発送対応に追われます。最近は実家に帰らない人も増えてきたようですが、まだまだ多くの人が実家に帰 り、クリスマスを共に祝います。この日は集まった家族、親戚一人ひとりにプレゼントを用意しなくてはならないらしく、何がいいかを考えて選ぶのはかなり大 変な様子。買ったはいいが、実家に戻る時、車に積みきれなかった、という話も。

これから寒さも本格化し、長い冬が始まります。さぁクリスマスの後は一体どんな楽しみが待っているのでしょうか。どうぞ皆さんも楽しいクリスマスを。 Bon Noel!

文&写真:ディジョン在住  新村 良子

黄金色に輝くぶどう畑

黄金色に輝くぶどう畑

オスピス・ド・ボーヌの競売前の試飲会

オスピス・ド・ボーヌの競売前の試飲会

スーパーで陳列されるボジョレ・ヌーボー

スーパーで陳列されるボジョレ・ヌーボー

クリスマスツリーの飾り付け用のオブジェ

クリスマスツリーの飾り付け用のオブジェ



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